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「稲守……!!!お前のノリの良さは天性だな。だけど、底無しのボケはなんとかしろよ、獲物が…逃げる。」
「……ううっ…しぇんしぇい……。」
高校の…卒業式。
矢代先生からの最後の言葉に、鼻を垂らしながら…顔をくしゃくしゃにさせて号泣する彼女を。
こっそりと…見つめて。
その、言葉の意味を…ぼんやりと考えていた。
ふと、顔を上げた瞬間に…。
矢代先生と…バッチリ目が合った。
ヤバイ、見られたか…って思う暇も与えられず。
間髪置かずに…
名前を呼ばれた。
「……浅沼っ!」
「……は、はいっ。」
「…………。お前は…。……イイ奴だ。」
「………へ?」
「イイヤツでいることって、簡単じゃねーんだよ。ある意味…お前は凄い。」
「………………。」
「でも。それを越えたらなあ、もっと男が上がる!」
「……はい。でも、これ以上…どうイイ男になれと……?」
「…………………。 」
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