「い…、いい!秘密のままでお願いします!!」
君がベッド下の引き出しに手を掛けるのを…確認した後に。
私は、両手で目を…覆い隠した。
いくら気持ちが通じ合ったって言っても…。
早瀬の下心までは…知らなくていいのにー!!!
秘密は秘密のまま。
知らない君がいた方が…
余計にドキドキするんだって…気づいてください…!
私のすぐ側に。
君の…気配がした。
「…………おーい。」
「…………。」
「……さーわちゃん。」
「…………………。」
「………無視か、コラ。」
ふううー…と、君の吐息が…
私の耳に触れて。
思わず、体が…飛び跳ねる。
「やーい、へんたーい。」
「…………?!変態はどっちよ?」
ナニする気?!
「………。なんか、いらん妄想してるトコ申し訳ないけど…。紗羽ちゃんが思うより、俺…きっと、現実主義だよ?」
「………え……?」
「あ、違った。ロマンチストの間違いか。」
さも可笑しそうに…クスクスと笑うから。
自分がからかわれたのだと…確信して。
そっと…
指の隙間から、君の顔を…覗き見る。
「………10年も経てば、『ロマン』も…変わるんだよ。」


