人には、案外他人の知らない一面があって…
悩みながら、
傷つきながら、
それでも強く在ろうと……するのかもしれない。
間違えずに人生のコマを進める人なんて…
いないのかもしれないな…。
二人で苦労して集めた大量の落ち葉は。山になって…、まるでベッドの上みたいに、ふかふかしていた。
その頃には、もう体がホカホカになっていて。
腕捲りしながら…紘子先生は言った。
「……ふう…、為せば成る!」
「為さねば……?」
「成らぬ!……何事も。……ね。」
空には…秋茜が飛び交って。
深まる秋の情緒に……
オンナ二人、酔いしれたのだった。


