また……、来年。
夢見る時は……過ぎて。
目の前の幸せを…見つめて。
でも、
それで……
終わりじゃない。
終わりじゃ…なかった。
未来に繋がる…一言に。
みんな、それを噛み締めるようにして……
頷いていた。
「……じゃあ、また。」
恒生さんが、先陣をきるようにして。
にこり、と、
仏のような笑みを浮かべると。
しんちゃんの肩を支えて……
一歩、踏み出す。
しんちゃんは。
千鳥足で、ふらりとこちらに振り返りながら…
ヒラヒラと…
手を、ひらつかせた。
「紗羽、地元同士、たまにはお茶でもしようね!」
利央がニッと笑って。
「またメールするよん♪」
そう言い残したみっちゃんと手を繋いで。
街灯の下を……歩いていく。
残されたのは……
二人。
私と……
早瀬だった。


