「紗羽。」 背後から、不意に名前を呼ばれて… 我に返る。 「ごめん、実家の母が…息子の夜泣きがすごいって連絡来て…。幹事なのに…ゴメン。一足先に、帰らせて貰ってもいいかな…。」 私はひとつ頷いて。 周囲を…ぐるりと、見渡す。 目が合ったのは…恒生さん。 恒生さんもまた、首をたてに振って… 「ん。しんちゃんも限界きてるし、ここいらで…お開きと致しましょうか。」 ついに、 その、終わりの時を…告げた。