「えーじ先生っ、あの…。」
あの頃の俺等と同じ制服を纏った生徒から…
俺は、『先生』と呼ばれるようになり。
懐かしい教室に、
至る所に散りばめられた思い出に……。
時折、足を止めては。
目を……細めている。
「どうした、進藤。」
「はい、あの…。昨日調理部で食器棚の整理してて……。」
「………?」
「奥に置いてあった大皿の間から…こんな物が出て来たんですけど……」」
彼女が差し出したのは……
一枚の……写真。
「………ぶっ……!」
「………??先生?」
「ごめん、つい……。」
「……これって…イジメかなんかですかね?こんな写真…。」
「違う違う、よーく見て。右下の日付。」
「………。20××年…?」
「…10年前の写真だよ。それ、矢代先生に渡してくれる?」
「……?はい。でも、なんで?」
「多分…ね、待ってるから。」
8組名物……。
今さら、出てくるなんて……。
怪奇すぎるだろ。


