「…っはあっはあ」 急いで走る。朝から全力疾走する自分を、私は尊敬してしまう。こんなに本気で走ったのは小学校の運動会以来かもしれない。 長らく走っていないせいか直ぐに疲れる。だんだん脚も痛くなってきた。膝がガクガクだ。 折角セットした髪も、風でグシャグシャに崩れている。 最悪!と悪態を付きながらも髪を押さえて走る。