私は爪が剥がれたり手が傷つくのが嫌だから絶対にやらない。


しかし“マイホーム”にしては違和感ありあり。出入り口に立て掛けてある木材で出来た看板を見ながら、首を捻った。


――――カツカツカツカツ。


ピンヒールの音を鳴らす。違和感を晴らすため、建物に入って行く母親の後を追い掛けた。


そしてチラッと建物内を覗き込む。