*華月譚*月ノ章 姫君と盗賊の恋物語

すたすたと歩く灯の後ろを、汀を先頭にして小桃、真菰、真砂がぞろぞろとついて行く。





小桃はその間、隣を小走りで歩く汀をじっとりと睨んでいる。





熱い視線を感じた汀が、ふと小桃を見下ろした。





にっこりと笑った汀は、嬉しそうに小桃に話しかける。







「あなたかわいいわねぇ、小桃ちゃん!


お目々がくりくりしてて、髪がつやつやで、まるでお人形さんみたい!」






「………そりゃどーも」







小桃は敵対心むきだしの顔で汀を見上げているのだが、睨まれている本人は全く気づかずにうきうきと語る。






「ふふ、私ね、ずぅっと思ってたのよ。


妹がいたらどんなだろう、って!



ねぇねぇ、小桃ちゃん!


私のこと、実のお姉さんだと思って頼ってくれていいからね!」







「…………はぁ………」