*華月譚*月ノ章 姫君と盗賊の恋物語

頑なに褥の中で丸まっている汀に業を煮やし、春宮は溜め息を吐き出した。






「………しかたがないな。



これは、共寝の後に渡そうと思っていたのだが…………」






そう独りごちると、懐の中に手を入れた。




壊れものを扱うような仕草で何かを取り出し、春宮は再び褥に手をかける。






「………妻よ、私からの贈り物を受け取っておくれ」







その言葉に、汀は思わず好奇心をくすぐられ、夜着から顔を出してしまった。












「ーーーーーーっ、きゃぁーーーっ!!」








汀の唇から、掠れた叫びが洩れる。