灯はまず藤波に近づき、その肩を小突いた。
「藤波。山に戻って皆を呼んできてくれたんだな。
ありがとう…………」
「べつに、たいしたことないよ」
藤波はいつものようにひねくれた表情をしてみせたが、その口角は上がっていた。
「右大臣邸の奴らに連れて行かれただろう? よく逃げられたな」
灯が感心したように言うので、藤波はすこし苦い顔をした。
「…………逃げたというか、逃がしてもらったというか………」
「誰に?」
「六の君だよ」
その言葉に、灯は目を丸くした。
「藤波。山に戻って皆を呼んできてくれたんだな。
ありがとう…………」
「べつに、たいしたことないよ」
藤波はいつものようにひねくれた表情をしてみせたが、その口角は上がっていた。
「右大臣邸の奴らに連れて行かれただろう? よく逃げられたな」
灯が感心したように言うので、藤波はすこし苦い顔をした。
「…………逃げたというか、逃がしてもらったというか………」
「誰に?」
「六の君だよ」
その言葉に、灯は目を丸くした。



