「…………」
真近に匙を持ってこられて、青年は迷惑そうに眉を顰める。
おもむろに手を上げ、六の君が差し出す匙を指で押しやると、ゆっくりと上半身を起こした。
まだ癒えきらない矢傷の痛みに、微かに呻く。
「んまぁ、大丈夫? 蘇芳丸」
「…………」
小首を傾げながら訊いてくる六の君を、青年はちらりと一瞥する。
「怪我もよくなってきたし、そろそろちゃんと食事をしなきゃ。
まだ強飯(こわいい)は喉を通らないだろうから、柔らかい粥に炊いてもらったの。
ほら、食べてみて」
「…………」
なおも自らの手で食べさせようとする六の君を無言で軽く睨みつけて、青年は匙を奪いとった。
「あらっ。自分で食べられるの?
偉いわねぇ、蘇芳丸」
「…………っ」
明るい笑みを満面に浮かべた六の君に、青年は呆れたように舌打ちをした。
真近に匙を持ってこられて、青年は迷惑そうに眉を顰める。
おもむろに手を上げ、六の君が差し出す匙を指で押しやると、ゆっくりと上半身を起こした。
まだ癒えきらない矢傷の痛みに、微かに呻く。
「んまぁ、大丈夫? 蘇芳丸」
「…………」
小首を傾げながら訊いてくる六の君を、青年はちらりと一瞥する。
「怪我もよくなってきたし、そろそろちゃんと食事をしなきゃ。
まだ強飯(こわいい)は喉を通らないだろうから、柔らかい粥に炊いてもらったの。
ほら、食べてみて」
「…………」
なおも自らの手で食べさせようとする六の君を無言で軽く睨みつけて、青年は匙を奪いとった。
「あらっ。自分で食べられるの?
偉いわねぇ、蘇芳丸」
「…………っ」
明るい笑みを満面に浮かべた六の君に、青年は呆れたように舌打ちをした。



