*華月譚*月ノ章 姫君と盗賊の恋物語

しばらく行くと、武装した男たちが複数あつまり、一つの店に入って聞き込みをしているらしい姿が見えた。





灯と藤波は物陰に身を潜め、様子を窺う。






男たちが、店の主人らしき老人に革袋を手渡すのが見えた。





灯の耳にはじゃらじゃらという音が聞こえ、中身は銅銭であると知れる。






老人は嬉しそうに革袋を握りしめながら南の方を指差し、男たちを見送った。







男たちが慌てた様子で老人の指した方向へ駆け出したので、灯たちもすぐに後を追った。