* そのころ、東二条の邸では。 「殿! ご報告がございます!」 一人の舎人が駆け込んできて、兼親は振り向いた。 「どうした」 「ただ今、小舎人童の一人から報告があったのです」 「小舎人童が? いったい何の話だ」 「いえ、どうやら、六の君さまとお会いしたことがあったようで………」 「ーーーはっ!? なぜだ!!」 兼親が目を剥いた。 舎人が困ったように眉を顰める。 「それについては口を割りませんでしたが………」 「…………まぁよい。続きを述べよ」 兼親が手を振って先を促した。