*華月譚*月ノ章 姫君と盗賊の恋物語

「なんと。それだけでございますか」






「………えぇ。


ですが、とにかく、なにとぞ内密にお願い申し上げたいのです」








露草の必死な表情を見て、老人は頷いた。







「それに関しては、ご安心くださいませ。



当店では、秘密厳守を最上の訓戒としておりますので」







「安心いたしました。



よろしくお願い申し上げます」







露草は微笑み、市女笠をゆっくりと外した。