*華月譚*月ノ章 姫君と盗賊の恋物語

「ーーーーー分かりました、姫さま。




お供いたします」








「………………え?」









今度は汀が驚く番だった。








「……………え、え、露草?



なに言ってるの?



お供…………って?」








すると露草はゆったりと目許を緩める。








「あら、文字通りでございますわ。



わたくし、姫さまのお供をいたしとう存じます。



お許しくださいますか?」









「…………えっ!?



そ、そりゃぁ、許すけど………。




………えーと。



私は逃げる………この家を出るのよ?




というか、父上との関係を絶つーーーつまり、貴族をやめるのよ………。



ーーーあなた、分かってる?」








「もちろんでございます」








うろたえている汀を安心させるように、露草は何度も頷いた。