「ひっ、姫さま!
にげ、逃げるというのは、どういうことでしょう!?」
狼狽に目を白黒させる露草に、汀はあっけらかんと笑いかけた。
「あら、逃げるは逃げるよ。
私は、この邸から逃げるの。
そして、もう、父上とは関係のないところで行きていくの」
「…………………」
あまりにも突拍子もない言葉だったが、汀の決意が固いことは、露草にはすぐに分かった。
周りが止めたところで、その心が変わることはないだろう。
露草はしばらく硬直したままだったが、ゆっくりと姿勢を元に戻した。
いつもの露草らしい、奥ゆかしく控えめな居姿に戻ったときには、その心も定まっていた。
にげ、逃げるというのは、どういうことでしょう!?」
狼狽に目を白黒させる露草に、汀はあっけらかんと笑いかけた。
「あら、逃げるは逃げるよ。
私は、この邸から逃げるの。
そして、もう、父上とは関係のないところで行きていくの」
「…………………」
あまりにも突拍子もない言葉だったが、汀の決意が固いことは、露草にはすぐに分かった。
周りが止めたところで、その心が変わることはないだろう。
露草はしばらく硬直したままだったが、ゆっくりと姿勢を元に戻した。
いつもの露草らしい、奥ゆかしく控えめな居姿に戻ったときには、その心も定まっていた。



