*華月譚*月ノ章 姫君と盗賊の恋物語

その言葉に、露草がまた目を丸くする。






「えっ!? そのまま帰られた!?



………そ、それはそれで、よろしいのでしょうか?



もしや、なにかお気に障られるようなことが………?」






「うーん………たぶん、大丈夫だと思うのだけど。


怒ってらっしゃるようではなかったし………」






汀が首を傾げながら、思い出すように呟いた。




露草も頷く。






「そうですわね………。


このように贈り物をたまわるということは、やはり姫さまのことをお気に召されたということですわね」






「………そうねぇ」






そう言って、物思わしげに頬杖をついた汀を、露草はじっと見つめる。