その言葉が耳に届き、芳正は笑顔で何度も頷いた。
「そうでしょうとも。
春宮殿下の、ひいてはご即位なさって帝になられるべき御方に、お輿入れ申し上げるのだ。
女性にとっての最上の栄華ーーー言葉もないほどに歓喜なさっておられるのでありましょう」
兼親も喜びを隠しもせずに、満面に笑みを浮かべている。
「まことに。
我が姫を春宮の女御にとご所望いただけるとは。
私にとっても、筆舌に尽くし難い光栄であります。
ーーー大納言どの、なんと御礼を申し上げれば良いことか………」
「いやはや、右大臣どの、何を仰るやら………。
このように奥ゆかしくお美しい、才気あふれる姫君を、我が系譜に連なる春宮に入内させ申し上げることができるとは。
私の方こそ、欣喜雀躍の心境でございますとも」
上機嫌に交わされる兼親と芳正の会話を、汀は俯いたまま聞いていた。
「そうでしょうとも。
春宮殿下の、ひいてはご即位なさって帝になられるべき御方に、お輿入れ申し上げるのだ。
女性にとっての最上の栄華ーーー言葉もないほどに歓喜なさっておられるのでありましょう」
兼親も喜びを隠しもせずに、満面に笑みを浮かべている。
「まことに。
我が姫を春宮の女御にとご所望いただけるとは。
私にとっても、筆舌に尽くし難い光栄であります。
ーーー大納言どの、なんと御礼を申し上げれば良いことか………」
「いやはや、右大臣どの、何を仰るやら………。
このように奥ゆかしくお美しい、才気あふれる姫君を、我が系譜に連なる春宮に入内させ申し上げることができるとは。
私の方こそ、欣喜雀躍の心境でございますとも」
上機嫌に交わされる兼親と芳正の会話を、汀は俯いたまま聞いていた。



