自分を守るために、私はここから出ようとした。 また傷つけられそうで怖い。 親のことを他言してしまったので、親に言われそうで怖い。 私は立ち上がり、この家から出ていくことにした。 しかし、相手から手首を掴まれた。 「どこに行くんだよ?」 さっきとはうってかわり、森本さんは声を低くして言った。