もしかして…家?


そう思うと一気に顔が強ばる。



そして塞がれていた口を、強引に外そうとした。



「おい、突然どうしたんだよ?!」



隣に座っていた男が私を強く睨んだ。



私は起き上がり、運転席にいる男に訴えた。


「お願いします!!

家には連れ戻さないでください!!

お願いです、お願いします!!」