カイは戦っていた男の胸ぐらをつかんで聞く。

「エリーシャはどこに連れてかれたんだ?」

ガチ

何か砕かれる音がして男の頭がだらんとしてこと切れた。

バタバタ……

さっきのカイの叫び声を聞いたのか、首に揃いの水色のスカーフを巻いた姿をした憲兵隊たちが現れた。

「男は?」

隊長らしき水色に金縁取りをしたスカーフの男がカイに聞く。

「もうダメだ。エリーシャが他の男たちに連れ去らた」

カイはその男を地面に横たえる。

「我々は黒装束の男たちのアジトを探してる。」

男はカイを上から下まで眺めたあと

「君、冒険者だね。我々の捜査に協力してもらえないかな?潜入捜査の助手なのでムリは言わないが」

「まだ冒険者としては修行中の身ですが、エリーシャを助けるためなら何でもやります!」

「ジン、我々の魔法捜査官だ。(整った顔の長い銀髪の男が一歩前に出る)君は?(カイは名前を名乗った)カイくん、ジンの指示にしたがって頑張りたまえ」

「はい、頑張ります!」

「ジン、後は任せたぞ」