廊下をどんどん進んでゆく。 廊下にたむろう生徒の目は見慣れない編入生の優と、不機嫌オーラを放つ雄馬に向けられている。 どこへ行っても人気者だ。 小さい頃もそうだった。 周りの視線の先にはいつも2人がいたんだ。 一緒にいて誇らしくもあり、ちょっぴり恥ずかしくもあったんだけど。 2人背中を見つめながらそんな事を考えていた時、雄馬が振り返り口を開いた。 「お前、今までどこにいたんだよ」 優に問いかけた言葉。 気がつけば廊下を出て、校舎の裏にやって来ていた。