ーーチン。
エレベーターが最上階に到着し、私達はそこで降りた。
57階。
ここは飲食フロアになっていて、色んな店が軒を連ねている。
表で掲げてる看板やメニューを見てる限りでは、確かに敷居が高いところばかりでは無いようだ。
ホッと安心している私を置いて、勉さんは再びスタスタと歩き出す。
私はその後ろをはぐれないようについて行く。
フロアには大きな窓ガラスがたくさんあって、外の景色を楽しめるようになっている。
そこから見える景色を見て、私は足を止めた。
ーー夕日、綺麗だな。
街中を赤い夕日が照らしていた。
「叶さん、こっちこっち」
我に返ると、勉さんは少し離れたところで立ち止まっていた。
「ここだよ」
そう言って少し首をひねって指したそこは、やはり高そうな展望レストラン。



