「紹介するね、私のお義父さん。優がいなくなって暫くしたくらいかな? ママは再婚したんだ」



そう紹介してるのに、なぜかお義父さんではなく私の顔を見つめ続ける優。


その視線から逃れるように、私はお義父さんを見やる。



「お義父さん、私の幼なじみの優と雄馬だよ」



お義父さんは再びにっこりと微笑み、優と雄馬、それぞれ交互に見やってから口を開いた。



「そうか、柚子のお友達か。いつも柚子と仲良くしてくれてありがとう」


「柏木優と言います。こちらこそ柚子さんとは仲良くしてもらっています」



お義父さんにキチンと挨拶を交わす優に対し、雄馬は軽く頭を下げただけ。


それがとても雄馬らしい。


雄馬にしては頑張った方だ。



「今日、柚子さんの体の調子が悪かったので、送ってきました」


「そうだったのか……それはわざわざありがとう。柚子、大丈夫なのか?」



そう言って私の元へとやって来る。