「俺だって連絡したかったさ! もっと早くにここに戻ってきたかったし、2人にも会いたかったんだ! だけど……」
言葉は崩壊したダムのよう。
次から次へと外に溢れ出てくる。
そこにはもう止めるものも、止まる壁もない。
ただひたすらに外へ放たれるだけーー。
「……そんな事、出来るならとっくにやっていたさ! 俺は、俺の事を誰も知らない土地で生きて行かなければならなかったんだ。
……だから柚子達と連絡を取って、万に一つでも俺達家族がいる場所を他の誰かに知られることなんて許されなかった」
「俺達が誰かに告げ口でもするとでも……」
「雄馬は何も分かっていない! 分かる訳が無いんだ!!」
「なんだと! おまっ……⁉︎」
雄馬は優を引きずるように胸ぐらを掴んで壁際で立ち上がらせる。
そして胸ぐらを掴む手とは逆の手に、再び拳を握りしめて。
「雄馬、やめーー」
私が止めに入る前に、優は口を開き雄馬を真っすぐ睨みつけた。



