金魚すくい



「柚子は黙ってろ」



雄馬は優を睨みつけたまま、言葉を私に投げつけた。


雄馬、なんでそんな事言うの?



「柚子、危ないから下がってて」



優は私を自分の背中へと追いやった。


優、これはいつもの2人の戯れ合いなんでしょ?



「こんなの……嫌だよ……」



どうしてこうなるの?


あの頃の思い出まで消えてしまうの?


あの頃だけが楽しかったのに。


それさえも無くなってしまうの?


それなら再会なんてしなければよかった。


そうすれば、あの頃の思い出が壊れることなんてなかったのにーー。



「俺は雄馬だったら大丈夫だって思ってた。柚子を大事にしてくれるって……。でもそれは俺の思い違いだったみたいだ」