にこりとも笑わない優。
真剣な顔をただひたすら見つめるだけの私。
ーーねぇ。
どうして分かるの?
私の考えてること、どうして……。
私はずっと、寂しかった。
雄馬と距離を感じ、その距離を埋める事のできない自分。
自分の事で手一杯で、雄馬に私の周りで起きてる事に気づいてほしくなくて。
だけど……それなのに、寂しくて仕方なかった。
「本当にーー」
身を乗り出した衝動で、膝に乗せていたサンドウィッチが地面に転がり落ちようとしていた、その時。
「2人して、こんなところで何やってんだよ」
私の視線の延長線上から現れた男。
人相は今までで一番といってもいいほど、最悪だった。
「雄馬……っ!」
私が叫んだ声は、人気の無い裏庭に虚しく響いたーー。
……けど、それは既に遅かった。
叫び声より前に、雄馬は優に向かって拳を振り上げた後だったからだ。



