「寒いね。何か飲む?」
少し離れた場所にある自販機を指し、問いかけた。
「あっ……」
必死で足の震えを抑え付けようとしたが、なかなか難しい。
それは寒さから来るものではなく、痛みからくるもの。
私の体には、腹部にだけでなく背中にもたくさんの痣があって、その中でも真新しいものが今も私を痛めつけている。
それを優は寒さから来るものだと思ったのだろう。
「えっと、うん」
「何がいい?」
「じゃあ、ココア」
優はフッと笑った。
「わかった」
何がおかしかったのだろう。
私は首を傾げながら、優の後ろ姿を目で追った。



