金魚すくい



「……雄馬、本当は優に会えて嬉しいんだよ。ただ、急な事すぎてどうしたらいいのかわからないだけで……」



そう、感情の対処に困ってるだけなんだ。


突然目の前からいなくなった優。


その後連絡も無く、どこで何をしてるのか誰もわかなかった。


仲が良かっただけに、ショックだったんだと思う。


それはきっと私以上に。


兄弟のように仲が良かった2人だからこそ、余計に。



「柚子、ありがとう」



優は切なげな表情で目を伏せたかと思うと、再び顔を上げ、微笑んでみせた。



「……大丈夫、わかってるから」



どこか陰りが見え隠れする笑顔に、私の心はぎゅっと握り締められる思いで……なんだか泣きそうになる。