「とにかく、もう帰って下さい。これは俺の問題なんで、勝手に首突っ込まないで下さい」
「なっ……」
田尾くんはあたしに背を向けた。
白いシャツの田尾くんの背中が、丸くなっている。
悲しそうに……。
長身の彼なのに、今日は何だか小さく見えた。
「田尾くん……。ごめん。首を突っ込むなって言われても、あたしの性格上、ちょっと無理」
「無理って」
田尾くんは背中を向けたまま、呆れた声を出す。
「あたし、田尾くんのバスケをする姿が見たいから。だから、先輩とのこと、どうにかして解決させたいって思ってるの」
「…………」
「だから、田尾くんにしつこく付きまとって、ここまで来た」
田尾くんはあたしのことをいい加減ウザいと思ってるに違いない。
だからもう、とことんウザいヤツになってやろうと思った。
上手く行くか、失敗に終わるか。
どう転ぶかわからないけれど、田尾くんの為に動くと決めたんだから、動くしかないじゃん。



