イケメンルーキーに恋をした



「あ、あの……」


田尾くんの鋭い眼差しから目を逸らし、地面に声を落とす。


「お姉さんから、田尾くんがバスケを辞めた理由聞いたけどさ……いつも、土日はここで先輩の手助けをしてるの?」


「…………」


「あたしは、バスケ、辞めるべきではないと思う。先輩のケガが原因なんでしょ? 自分のせいだって思うかもしれないけど、先輩は田尾くんがバスケを辞めることを望んでるのかな」


「望んでるもなにも……」


田尾くんが息を吐きながら声を出す。


「姉ちゃんから聞いたんなら、俺ももう別に隠すつもりはないから話しますけど、自分のせいでケガをしてもうバスケが出来なくなったのに、俺だけやれると思いますか?」


田尾くんの声が段々荒々しくなる。


「俺は……先輩のバスケの道を閉ざしたんですよ? なのに、俺だけゆうゆうとバスケなんて出来ませんよ」


田尾くんは湧き上がるイライラをどこにもやるところがないのか、荒く自分の頭をかくと怒りを抑えるように目を瞑り深く息を吐いた。