「……ごめん。怒らせるつもりはなくて……」
って、怒るに決まってるじゃん。
勝手にこんなところまで来てるんだから……。
ああ……どうしてあたしは最後までうまくやれないんだろう。
「てか、なんでここがわかったんすか?」
「あ……実は昨日、田尾くんのお姉さんに会って、それで……」
田尾くんをこれ以上怒らせたらどうしようと、語尾が徐々に小さくなる。
「姉ちゃんから聞いたんすか?」
「……うん」
あたしが気まずく頷くと、田尾くんは後頭部をかきながら大きく息を吐く。
「お姉さんが、多分ここじゃないかって。核心はなかったけど、田尾くんのことが気になって、ここまで来たの。お姉さんもすごく心配してたよ」
上目づかいで田尾くんの機嫌を窺うように言うと、田尾くんはジッとあたしを見た。
田尾くんの後ろから差す太陽の日差しで彼の目元が影になっていて、鋭い眼差しに気迫が増す。



