合宿でみんなの心がまとまりますように。


家を出る前に、部屋のスタンドミラーの前に立って気合を入れて願った。



合宿初日。快晴。


セミが大合唱する中、あたし達バスケ部は学校でバスに乗り込み合宿所に向かった。


山の中にある『少年自然の家』は周りが気に囲まれた自然豊かな施設だ。


山の上にあるから少しは涼しいかなと思ったけど、真夏の気温はどこに行ってもそこまで変わらず、バスから少年自然の家に降りるとすぐに汗が噴き出してきた。


「各自まず部屋に荷物を置いて、体育館前に集合な!!」


バスを降りてすぐに、岩石先輩が部員に声を張った。


ゾロゾロと部屋に向かう部員達について、さおりや他の女バスの子達何人かと一緒に部屋に入った。


この宿舎では大体が8人部屋になっている。


2段ベットが4つ置いてあって、中央でみんながくつろげる様になってる造りだ。


とりあえず荷物を部屋に投げ入れ、あたしは女バスとは別行動を取り、男バスの場所に向かう。


あたしだけがジャージ姿、部員は全員白のユニフォーム。


体育館に集合するとすぐに基礎体力作りが始まり、みんなが掛け声に合わせ筋トレを始めた。