あたしはイラついて、唇を噛みしめて田尾くんの足を踏みつけた。


だけど、瞬時に反応した田尾くんは、ヒョイっと足をずらし、あたしの足は田尾くんの足ではなくそのまま床を踏みつけた。


ダンッ!! と鈍い音が体育館に響きバスケ部みんなが振り返る。


あたしは恥ずかしくなって身を縮め、田尾くんを睨みつけた。


すると、田尾くんはクククと肩を上下させて笑いだした。


ムカつく!!


どうしてそんなにあたしをからかうの!?


「ミニ先輩、見てて飽きないっすね」


そう言って、更に笑い出す田尾くん。


あたしはギリギリと奥歯を噛み、フンッとそっぽを向いた。