その後ジークとグランは
『貸し借り部屋』で魔術の特訓をした


使用中の時は中にいる人から許可をもらわないと入ってはいけない…
と言うルールがある不思議な部屋だ


ジークとグランはシャル王に魔術を使える事を隠している



ジークに魔術が備わったのは4年前の10歳の誕生日の時だ。
グランはジークよりも先に魔術が備わっていた。


「ねぇ、覚えてる?」


グランは隣で一緒にハンドスタンドプッシュアップ(逆立ち腕立て伏せ)をしているジークに話しかけた



ジークは「こんな時に?」と言うような顔でグランを見た


「…っ、何の事?」

ジークは苦しそうな声を上げた

「っ、ハァハァ…誕生日っ…」
「なっ!」


ジークは勢いよく振り向いたのでバランスを崩しそうになった


「おっと…危ねっ」
「へぇー覚えてたんだ」


ジークはグランの言葉に「あれは…別に…、、初めてだったし…」などと文句を言っている


どうやらジークにとっては忘れて欲しかった出来事らしい


100回目が速く終わったグランは濡らしたタオルを首に巻いて言った


「あと時ジーク、僕に泣きついて来たよね〜手から変な光が出たぁ〜って」


同じく100回目が終わったジークは笑いを堪えているグランを見て怒りがこみ上げて来た


「だいたいお前、変わってるよな〜?
髪は黒いし、肌は白いし」


ジークはグランが髪の事を言われるのが嫌な事を知っていた

勿論ジークとは正反対のショートだ

ジーク的には黒髪は綺麗だと思うけど
フランス人が黒って言うのが嫌らしい


まぁ、こんな時にはピッタリだ

ジークの挑発にのってグランは笑ってた顔が一変した


「この…っ…ジーク!!貴様僕が言われるのいやだと知って!」

「知るかよ!だいたい先に言って来たのは君だよグランくん」


グランはタオルを投げ捨てジークに突っ込んでった


押し倒されたジークはグランの下で暴れまわり押さえつけられる前に逃げた


ジークは一回グランに押さえつけられて
痛い目にあった事があるから…

こんな時は絶対押さえつけられる前に逃げるようにしている




その時にいつもグランが手の甲から肩にかけて巻いている包帯が取れかかった


そこでジークはいつもは隠されているグランの手のひらに何かが書いてあるのを見つけた