金持ちくんと貧乏ちゃん




「でも樺恋、ちゃんとノート取ってたよ?」


「ほんと…!?」




じゃあ、あとでノート見て復習でも…しようかな。


そう思ったとき、不意に放送が流れた。




《1年A組、桜 樺恋さーん。早く旧校舎に来てくださーい》


「………」




…何これ、デジャブ?最初もこんな呼ばれ方したよね?




「…樺恋」




玲菜に苦笑いをこぼされ、ため息をついた。おまけにまたクラスの人たちに睨まれるし…。




「もう、なんなの…」


「まあ頑張って行ってきなって。昼だけなんだからさ」




そう促され、重い腰をゆっくりと上げた。


さっきの放送…輝先輩だからいいものの、流生先輩だったら…。


うん、考えただけでも寒気がするからさっさと旧校舎に行こう。


玲菜に断りを入れて、重い足取りで向かった。