金持ちくんと貧乏ちゃん



改めて人に言われるとはずかしい…。


いつの間にか流生先輩に惹かれている自分がいて、あんなことされても嫌いにはなれなかった。




「…そういう玲菜はどうなの」


「え?」


「輝先輩!好きなんじゃないの?」


「……」




一瞬ポカン、としたと思えば急に顔を真っ赤にさせるから驚いた。


いつものノリで「好きに決まってるじゃん!」とでも言われると思ってたから…。




「玲菜…?」


「わ、見るな…!」




顔を覗き込もうと少し顔を下げたらそう言われて、前を向いてしまった。


え、何その反応…。




「玲菜、もしかして…―――」




そこまで言うと教室の扉が開いた。テスト監督の先生が入って来たんだ。


私は小さく笑って玲菜の背中に手を当て小声で「がんばれ」と言った。


私が言える立場じゃないけれど、玲菜にはずっと笑っててほしいから。