【完】溺愛プリンセス~最強Boysに愛されて~






目を伏せるようにしてそう言うと、微か
に雅が笑う気配がした。



「知ってる」



そんな風に開き直られたら、言い返すこ
とも出来なくて。



とりあえず彼から逃れようと少し身を捩
れば、そうはさせまいと、腰に空いてる
方の手を回された。



密着、とまではいかなくても、グッと近
づく距離。



もう、胸のドキドキが聴こえてしまうん
じゃないのかと思うほどに。



「麗」



甘い声が、私を呼ぶ。



それから、雅の指先が、するりと私の唇
の上に滑ってきて、形を辿るようになぞ
った。



その動きがやけに官能的で、羞恥を煽ら
れる。



逃げたい、と思った。



「……やめてよ…」


「……ファーストキスか?」