雅の色香に当てられて、呼吸困難に陥っ てしまいそう。 「……麗」 「っ、」 また一段と甘くなった、雅の声。 一体どこまで私を翻弄すれば、気が済む のだろう、この人は。 「……キスでもするか」 「!?」 次の瞬間、雅の放った言葉に、目を見開 いた。 今日一番の動揺。 何を言ってるんだこの人は。意味、わか ってていってるんだろうか。 「意味、わかんないわよ……」 「わかんねーなら、教えてやろうか」 雅がそう言ったかと思うと、雅の指先が 私のアゴを捕らえて、そのまま持ち上げ られた。