なんだか妙な恥ずかしさに襲われて、そ
れに耐えることが出来なくなって、ぎゅ
っと目を瞑る。
すると、その手はそのまま頬へと移動し
てきた。
片手で頬を包み込んだまま、親指で優し
く頬を擦られる。
すると、また、えもいわれぬあのピリピ
リが、今度は背筋をかけ上がって来た。
「や、めて……」
「麗」
「お願い……っ、もうやめて……っ」
「目、開けろ」
じゃないと、やめねえ。───そう耳朶
を掠めるように囁かれて、私はゆっくり
と瞼を開く。
すると、すぐ目の前に、整った雅の顔が
あって、思わず叫びそうになった。
ほんともう、今日の私、変。
「子供扱いしたつもりなんて、ねえし。
───するつもりも、ない」


