少しだけ、冷ややかになったその視線に
、背筋がざわつくのを感じながら、深く
頷く。



「そうよ。なんと言われようと、変わら
ない」



変わらない。変えない。



もう、誰かと関わりを持つのは、うんざ
りだ。



忌々しい記憶が、こっそりと顔を覗かせ
ようとしたのを、眉をしかめて引っ込ま
せる。



今更、出てこないで。


もう私には必要のない過去なんだから。



だけど、捨てられない過去だった。



捨てることを躊躇ってるんじゃない。捨
てさせてくれないんだ。



私の中に、深く根付いて……。



「えーっ!麗ちゃん、一緒に居てくれな
いのー?」



残念そうに、眉を下げてしょんぼりとす
る春希。