え、なに今の。わざと?
ていうか決まりだな、って何が?
「ま、姫なら雅と同じくらい有名だしな
ー」
私を見ながら、そう言った仁斗。
え、ちょっとまって。姫ってもしかして
私のこと?……そんなメルヘンなあだ名
、さすがに恥ずかしいんだけれど。
そもそも、私が有名ってなんだ。
「私は有名じゃないわよ」
仁斗を真っ直ぐ見据えてそう言うと、仁
斗がケラケラと笑った。
「それは姫が自分で気づいてないだけで
しょう?姫、すんごい有名だよー?屋上
で会ったとき、俺、知ってたもん」
「……知ってた?私の事を?」
うん、と頷く仁斗。
「それにほら、類だって姫の名前、わか
ってたでしょ」


