それ以上でも、それ以下でもない。 ただ、それだけのこと。 だから、余計な感情は見つけなくていい 。自覚しなくていい。 今の居心地の良い関係を壊すつもりは、 微塵もないから。 「おはよう」 麗ちゃんを教室まで送ってから、資料室 に顔を出す。 すると、他の四人からも「おはよう」と 挨拶が返ってきた。 これでいい。 これが、いい。 いつも通りの日常。このままでいい。 俺は何も、変化なんて望んでいない。 少なくとも俺は、変化したりしない。