【完】溺愛プリンセス~最強Boysに愛されて~






今だって、脅そうと思えば脅せる。



万一の時のために、雅以外の龍牙メンバ
ーの弱みは見つけてある。つかう機会な
んてないとは思うし、別に皆を信用して
ないとかじゃないけど、一応。



念には念を、だ。



「怖くないわよ。むしろ信頼してる。…
…だって何かあったら、助けてくれるし
ね」

「そりゃあ……」



そりゃあ、雅の姫だから。



そう言おうとして、言葉を止めた。不意
に、脳内に小さな疑問が生まれたから。



──本当に、それだけか?



雅の"姫"だから、守る。──そんな義務
的なモノなのか?



守りたいから、失いたくないから、守る
んじゃないのか?




なんで守りたい?

なんで失いたくない?