家から出てきた麗ちゃんにそうニッコリ
と挨拶すると、驚いたような表情を浮か
べた麗ちゃんも、すぐに柔らかく微笑ん
だ。
前までは、俺が迎えに来るたび、少し嫌
そうにしていたのに、こんな風に素直に
迎え入れられるとちょっと擽ったいかも
。
や、別に嫌がられたいとか、そういうん
じゃないけど。
「おはよう、類。今日は類が担当なのね
」
「まあね。嫌だった?」
「まさか」
そんなわけないでしょう?とクスクス笑
う麗ちゃん。
「でも前までは、俺のこと嫌いだったで
しょ?」
ちょっと意地悪な質問かな、なんて思い
ながらそう訊くと、麗ちゃんはバツが悪
そうに笑う。
「だって類、脅したりしてくるし、怖か
ったんだもん」
「今は怖くないの?」


