「だってこんなに大きいの、一人で食べ
られないもん。二人で食べようと思って




そう言いながら、ペロペロと飴の部分を
舐める麗。



ふ、二人で……って!



思わず、飴を舐める、艶かしい赤い舌の
覗く、麗の唇に釘付けになってしまう。



「ちょ、待て……!お前はそれでいいの
かよ!?」

「? 何焦ってんの?良くなかったら、
こんな提案しないけど。悠は嫌なの?」

「嫌とかそーいう問題じゃ……」



だってコイツわかってんのか?



それ、間接キ…、キスになんぞ!



ていうかあれか。間接キスごときでうだ
うだしてる俺が女々しいのか?



「悠、食べないの?」



少しだけ飴部分が欠けた林檎飴を、こち
らに向けてそう言う麗。