「彼女、可愛い?」
「か、彼女じゃねーし!」
そりゃあ、いつかはそんな関係になれた
らいいな、とは思うけど。
ていうか空にどんだけ振り回されてんだ
よ、俺。
「つか、俺もう行くから!悪いけど今日
は、夕飯作れねーから」
「うん、わかった。じゃあ彼女さんによ
ろしくね」
ニコニコと微笑みながら手を振る空に、
だから彼女じゃないって、と苦笑いして
、家を出た。
麗の家へと歩みを進めながら、ふと、麗
を初めて迎えにいった時の事を思い出し
ていた。
あの時の俺は、本当に麗の事が気に入ら
なくて、足取りも重かったんだっけ。
だけど今は、早く麗に会いたくて仕方な
い。
やがて、麗の家の前まで来ると、俺は小
さく息を吐き出した。


