【完】溺愛プリンセス~最強Boysに愛されて~






「ごめん……俺が、弱くて。本当は、た
った一人の母親を失ったお前たちに、つ
いててやるべきだったのに、何も考えた
くなかった俺は、そのあともひたすら仕
事に没頭してたよ」



お前たちに……?


空に、の間違いじゃねーのかよ。



「あんたが心配してんのは、空だろ。俺
の事なんかどうでもいいくせに、よくも
そんな白々しい嘘を──」

「そんなわけないだろう!」



急に怒ったように声を張り上げた親父。


俺は不覚にもびっくりしてしまって、思
わず目を見開いた。



「自分の息子をどうでも良いだなんて思
う親が居ると思うのか?」

「少なくとも、今までの俺に対する態度
を振り返ればそうなんじゃねーの?」

「……本当にどうでも良かったら、注意
なんてしない。お前が何をしてたって咎
めないさ。関心が無いんだから」



自嘲的な笑みを浮かべながらそう言う親
父。