「部外者が口を出すんじゃない!」
「……確かに私は部外者です。だけど悠
にも……皆にも、私はすごく感謝してる
んです。
確かに暴走族なんて、端から見たら良い
ものではないかもしれない。奇抜な髪色
も、世間から見たら良い印象はもたれな
いです」
だけど、と麗は言葉を紡ぎ。
「だけどそれでも、皆が居る場所は、す
ごく温かくて……この世のどこに居るよ
りも、安心するんです」
ふわりと微笑んでそう言った麗。
そんな麗の微笑に、胸が切なく締め付け
られる。
……なんだよこの感情。
今まで抱いたことのないそれは、驚くほ
どのスピードで、確かに大きく育ってい
て。
麗に対する感情が、友達とか、仲間とか
のそれじゃ無いことに、俺は本当は気付
いてた。
そんな、まさか。なんて思って無理やり
気持ちを閉じ込めてたのは、他でもない
、俺だ。


